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企業人事を支援する人事代行企業

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こんにちは。株式会社あるよで内定者インターン中の鶴です。

今回は各企業が扱う言語をどれほどのエンジニアが使えるのか,求人数とエンジニアの数のギャップについて書きたいと思います。調査を進めるにつれて想像以上のギャップがあることがわかったので,最後まで読んでいただけると嬉しいです!

Web系企業のエンジニア数と転職者数

まずは今どれくらいのエンジニアにアプローチできるのかを考えていきます。

DX白書2021によると国内IT人材は約109万人。その内訳は以下の様になっています。

業種細分類名称 企業数 従業員数 IT人材推計
受託開発ソフトウェア業 18,286 903,634 685,695
情報処理サービス 2,583 235,859 149,870
組込みソフトウェア業 2,992 99,505 46,205
パッケージソフトウェア 779 83,503 52,805
電気機械器具卸売 7,691 229,494 63,052
電子計算機製造 448 25,676 7,002
情報記録物製造 612 16,104 4,370
(参照:情報処理推進機構「DX白書2021」https://www.ipa.go.jp/ikc/publish/dx_hakusho.html)

Web系と言われる企業は情報処理サービスに該当するでしょう。つまり国内のWeb系企業で働いているのは149,870人です。

次にその中でアプリケーションを開発している人数と,転職を考えている人数を推計してみます。

DX白書によると,IT人材の職種として「アプリケーション技術者・担当者」と「プログラマー」が存在します。この2職種が占める割合は21.5%と17.8%です。

(参照:情報処理推進機構「DX白書2021」https://www.ipa.go.jp/ikc/publish/dx_hakusho.html)

149,870人にこの割合をかけると,149,870×39.3%=58,899人がWeb系企業でアプリケーション開発に関わっていることがわかります。

また厚生労働省の動向調査によると,2021年に情報通信業に転入職した割合は5.9%

※2020年は8.6% 2019年は7.2%

(参照:厚生労働省「令和3年雇用動向調査結果の概要」https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/22-2/index.html

メモ:ITの転職率

先ほどの58,899人のうち3,475人が1年間で転職した人ということになります。コロナ禍ということもあり,かなり少ない印象です。

ほとんどのエンジニアが転職できることを考えると,エンジニアの転職成功率は90%ほどになると思います。つまり昨年度の転職希望者は3,475人÷0.9=3,861人です。

企業の求人数

これに対して企業の求人数はどれくらいあるのか考えていきましょう。

Wantedlyで「Webエンジニア・中途採用」で検索すると,18,012件の求人がでています。

1つの求人に2人分の枠があるとすると,3,861人を36,024人分の枠で競っていることになります。

さらにこの中でWeb系企業のバックエンド開発で用いられるRuby,PHP,Go,Javaを使える人数も出してみましょう。

2021年のGithubのプルリクエストの割合は以下の通りです。

開発言語 割合
Ruby 7.59%
PHP 5.08%
Go 7.83%
Java 11.68%
(参照:kinsta「PHPのシェア2022年版」https://kinsta.com/jp/php-market-share/)

実際に転職活動をしている人員3,861人から計算すると以下のようになります。

開発言語 割合 人数
Ruby 7.59% 293
PHP 5.08% 196
Go 7.83% 302
Java 11.68% 451

Wantedlyで必須スキルが各言語の求人数

開発言語 人数 求人数 求人倍率
Ruby 293 10,023 34.21
PHP 196 12,292 62.71
Go 302 4,571 15.14
Java 451 10,310 22.86

DODAで必須スキルが各言語の求人数

開発言語 人数 求人数 求人倍率
Ruby 293 1,190 4.06
PHP 196 1,987 10.14
Go 302 1,427 4.73
Java 451 1,437 3.19

今回は推定で計算しているため、実際には複数言語を扱える人もいたり,企業側が複数言語を同時に募集していたりと値は変わってくると思いますが,企業が求めている人数と実際に転職を希望している人数は大きく乖離していることがわかりました。

ちなみにWantedlyの求人数が多いのは、1社が同じ求人ページを複数出せることが要因と考えられます。同じページを複数出すことで目に留まる回数を増やし、流入数を増やすことが目的だと推測します。

~Appendix~ 各言語で求人を出している有名企業

Ruby (Ruby on Rails) 食べログ クックパッド Wantedly マネーフォーワード CAMPFIRE pixiv

PHP (Laravel) EPARK グリー ウィキペディア

Go (Golang) グノシー mixi メルカリ

Java スマートニュース LINE Yahoo!

まとめ

この様な採用市況の中で,ただ採用活動をこなすだけでは優秀な人材の確保は難しいでしょう。各社はどの部分で自社が魅力的なのかを検討し、上手く外に発信していく必要があります。


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